2009年11月01日
パラドックス13/東野 圭吾
運命の13秒。人々はどこへ消えたのか
13時13分、突如、想像を絶する過酷な世界が出現した。陥没する道路。炎を上げる車両。崩れ落ちるビルディング。破壊されていく東京に残されたのはわずか13人。なぜ彼らだけがここにいるのか。彼らを襲った“P-13 現象”とは何か。生き延びていくために、今、この世界の数学的矛盾(パラドックス)を読み解かなければならない
張りめぐらされた壮大なトリック。論理と倫理の狭間でくり広げられる、究極の人間ドラマ。“奇跡”のラストまで1秒も目が離せない、東野圭吾エンターテインメントの最高傑作。
本書、サンデー毎日連載時から話題になっていた作品である。ファンなら刊行を指折り待っていたことだろう。相変わらず題名は理数系っぽいが、中身は実に深い人間ドラマに仕上がっている。
追い込まれた人間は、どう変わっていくのか。本来の人間の姿なのかも知れない、と引きこまれながら、読み進めてしまう力はさすがである。
この作品、おそらく映像化されることだろう。先に読んでおいて損はない作品だと思う。
13時13分、突如、想像を絶する過酷な世界が出現した。陥没する道路。炎を上げる車両。崩れ落ちるビルディング。破壊されていく東京に残されたのはわずか13人。なぜ彼らだけがここにいるのか。彼らを襲った“P-13 現象”とは何か。生き延びていくために、今、この世界の数学的矛盾(パラドックス)を読み解かなければならない
張りめぐらされた壮大なトリック。論理と倫理の狭間でくり広げられる、究極の人間ドラマ。“奇跡”のラストまで1秒も目が離せない、東野圭吾エンターテインメントの最高傑作。
本書、サンデー毎日連載時から話題になっていた作品である。ファンなら刊行を指折り待っていたことだろう。相変わらず題名は理数系っぽいが、中身は実に深い人間ドラマに仕上がっている。
追い込まれた人間は、どう変わっていくのか。本来の人間の姿なのかも知れない、と引きこまれながら、読み進めてしまう力はさすがである。
この作品、おそらく映像化されることだろう。先に読んでおいて損はない作品だと思う。
2009年4月29日 読破
2009年10月28日
砂冥宮/内田 康夫
忘れられた闘いの地で男は忽然と消えた――実業之日本社創業111周年特別書き下ろし作品。
三浦半島の須賀家は文豪・泉鏡花の『草迷宮』の舞台のモデルとなった旧家である。浅見光彦は雑誌「旅と歴史」の取材で、須賀家を訪ね、当主の須賀智文から話を聞く。その須賀老人は、家族に「金沢へ行く」と言い残して家を出て数日後、石川県小松市の安宅の関跡で死体となって発見された。光彦は死の真相に近づくため、金沢へ向かうが、須賀老人の足跡は意外な場所で途切れていた……。
本書、内田康夫定番の浅見光彦シリーズ105事件目となる旅情推理小説。話は文豪・泉鏡花ゆかりの地を巡るべく北陸・金沢を訪れた老人の不可解な死によって幕を開け、神奈川県横須賀市と石川県金沢市が舞台である。
警察は老人が殺害されるまでの足取りを追うが、はっきりとしたことはわからない。 しかし、独自に調査をおこなっていた浅見は、ふとしたことから老人が金沢近郊の町・内灘までやってきていたことを知る。
毎回、旅情溢れるミステリーでおなじみの浅見光彦シリーズだが、今回は少々趣が違い物語全体を覆っている雰囲気は重苦しさ感じる。また、お約束の恋愛模様と刑事局長の弟という身分バレのシーンがないのが寂しい。“細かく積み重なった謎に浅見光彦が挑む”というお馴染みのストーリー展開ではあるが、それでも読者は思わず謎に引き込まれ、飽きることがないのは、まさに著者の技量であろう。
三浦半島の須賀家は文豪・泉鏡花の『草迷宮』の舞台のモデルとなった旧家である。浅見光彦は雑誌「旅と歴史」の取材で、須賀家を訪ね、当主の須賀智文から話を聞く。その須賀老人は、家族に「金沢へ行く」と言い残して家を出て数日後、石川県小松市の安宅の関跡で死体となって発見された。光彦は死の真相に近づくため、金沢へ向かうが、須賀老人の足跡は意外な場所で途切れていた……。
本書、内田康夫定番の浅見光彦シリーズ105事件目となる旅情推理小説。話は文豪・泉鏡花ゆかりの地を巡るべく北陸・金沢を訪れた老人の不可解な死によって幕を開け、神奈川県横須賀市と石川県金沢市が舞台である。
警察は老人が殺害されるまでの足取りを追うが、はっきりとしたことはわからない。 しかし、独自に調査をおこなっていた浅見は、ふとしたことから老人が金沢近郊の町・内灘までやってきていたことを知る。
毎回、旅情溢れるミステリーでおなじみの浅見光彦シリーズだが、今回は少々趣が違い物語全体を覆っている雰囲気は重苦しさ感じる。また、お約束の恋愛模様と刑事局長の弟という身分バレのシーンがないのが寂しい。“細かく積み重なった謎に浅見光彦が挑む”というお馴染みのストーリー展開ではあるが、それでも読者は思わず謎に引き込まれ、飽きることがないのは、まさに著者の技量であろう。
2009年4月21日 読破
2009年10月25日
iPod shuffle
これまでデジタルミュージックプレイヤーとして、iPod nano の「1st generation」と「4th generation」を使っていた。ユーザーインタフェイスは申し分ないのだが、ランニングやウォーキングする時に若干かさばるのが難点だった。そこで9月10日に新しい iPod shuffle が発売になったので買ってみた。
届いて実際に手に取って見てみると、ビックリするほど小さい。USBメモリほどの大きさだ。これなら軽いスポーツをするときにでも使えるぞ それに価格も安いときている。現在、フラッシュメモリの価格が4Gで1,000円を切っているから当然かもしれないが・・・。
iPod nano を Win で使うと iTunes の立ち上がりが非常に遅い、フリーズしたのかと思うほどでイライラしていた。しかし、Mac にスイッチしてからというもの iTunes の立ち上がりが驚くほど早いからストレスを感じなくなった。それに何をするにしてもサクサクと動いてくれるから快適である。
届いて実際に手に取って見てみると、ビックリするほど小さい。USBメモリほどの大きさだ。これなら軽いスポーツをするときにでも使えるぞ それに価格も安いときている。現在、フラッシュメモリの価格が4Gで1,000円を切っているから当然かもしれないが・・・。
iPod nano を Win で使うと iTunes の立ち上がりが非常に遅い、フリーズしたのかと思うほどでイライラしていた。しかし、Mac にスイッチしてからというもの iTunes の立ち上がりが驚くほど早いからストレスを感じなくなった。それに何をするにしてもサクサクと動いてくれるから快適である。
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2009年10月22日
ミレニアム 1(上・下)/スティーグ・ラーソン
月刊誌『ミレニアム』の発行責任者ミカエルは、大物実業家ヴェンネルストレムの違法行為を暴露する記事を発表した。だが、名誉毀損で有罪になり、彼は『ミレニアム』から離れることになる。そんな彼の身元を大企業グループの前会長ヘンリック・ヴァンゲルが密かに調べていた。背中にドラゴンのタトゥーを入れ、特異な風貌をした女性調査員リスベットの働きで、ヘンリックはミカエルが信頼に足る人物だと確信し、兄の孫娘ハリエットが、およそ40年前に失踪した事件の調査を彼に依頼する。ハリエットはヘンリックの一族が住む孤島で忽然と姿を消していた。ヘンリックは一族の誰かが殺したものと考えており、事件を解決すれば、ヴェンネルストレムを破滅させる証拠資料を渡すという。ミカエルは信頼を受諾し、困難な調査を開始する。
本書、孤島で起きた少女失踪事件の謎、富豪一族の闇、愛と復讐…あらゆるエッセンスを織り込み、壮大な構想で描き上げたエンターテインメント大作である。
ミカエルはハリエット失踪事件に関する膨大な資料を読む一方、ヘンリックの一族のいわくありげな人々の中に分け入っていく。やがて彼は、ハリエットの手帳に書かれた暗号のようなメモを発見する。
そして2ヶ月の刑を勤め終えた彼は、失踪当日のハリエットを写した一連の写真を見て疑問を抱く。その場所でいったい彼女に何が起きたのか また、写真に写っていたハリエットの部屋の人影は誰のものか 深まる謎を調査するには助手が必要だと感じたミカエルは、ふとしたことからリスベットの存在を知り、彼女の協力を得ることに成功する。
二人は調査を進め、リスベットはミカエルにしだいに魅かれていく。だが、何者かが卑劣な妨害を仕掛けてきた!やがて浮かび上がる忌まわしい事実とは?幾重にも張りめぐらされた謎、愛と復讐。
本書、孤島で起きた少女失踪事件の謎、富豪一族の闇、愛と復讐…あらゆるエッセンスを織り込み、壮大な構想で描き上げたエンターテインメント大作である。
ミカエルはハリエット失踪事件に関する膨大な資料を読む一方、ヘンリックの一族のいわくありげな人々の中に分け入っていく。やがて彼は、ハリエットの手帳に書かれた暗号のようなメモを発見する。
そして2ヶ月の刑を勤め終えた彼は、失踪当日のハリエットを写した一連の写真を見て疑問を抱く。その場所でいったい彼女に何が起きたのか また、写真に写っていたハリエットの部屋の人影は誰のものか 深まる謎を調査するには助手が必要だと感じたミカエルは、ふとしたことからリスベットの存在を知り、彼女の協力を得ることに成功する。
二人は調査を進め、リスベットはミカエルにしだいに魅かれていく。だが、何者かが卑劣な妨害を仕掛けてきた!やがて浮かび上がる忌まわしい事実とは?幾重にも張りめぐらされた謎、愛と復讐。
2009年4月11日 読破
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2009年10月20日
プリズン・トリック/遠藤 武文
第55回江戸川乱歩賞受賞作品
交通刑務所で発見された変死体。
「前へ倣え」姿の死体のそばには、「石塚、死すべし。宮崎」と書かれた紙があり、宮崎春雄が行方不明になっていた。
刑務所内での密室殺人の裏に隠された、恐るべき計画と真実とは―。
本書、殺人の舞台が交通刑務所という特異な空間というのが異色である。しかも密室で受刑者が殺されている。ここまでは引き込まれる。しかし、この後に犯人と死んだ受刑者が入れ替わっている部分があるが、簡単に解ってしまうところが頂けない。もう少し何とか成らなかったのだろうか…。
その後も交通事故の被害者や加害者、その家族、刑事、保険会社社員、政治家などなど、視点人物が交錯し時に入れ替わり、話は二転三転、更には似た名前の人物ばかりで読み辛いことこの上なしである。よほど注意して読まないと混乱しかねない。だが、復習に燃える犯人の用意周到さには驚かされる。普通ここまでやるかって感じだ。
気になるラストだが、帯で東野圭吾が推している割には大したトリックもなく驚きが少なかった。もう少し捻りが欲しいところだなぁ。
交通刑務所で発見された変死体。
「前へ倣え」姿の死体のそばには、「石塚、死すべし。宮崎」と書かれた紙があり、宮崎春雄が行方不明になっていた。
刑務所内での密室殺人の裏に隠された、恐るべき計画と真実とは―。
本書、殺人の舞台が交通刑務所という特異な空間というのが異色である。しかも密室で受刑者が殺されている。ここまでは引き込まれる。しかし、この後に犯人と死んだ受刑者が入れ替わっている部分があるが、簡単に解ってしまうところが頂けない。もう少し何とか成らなかったのだろうか…。
その後も交通事故の被害者や加害者、その家族、刑事、保険会社社員、政治家などなど、視点人物が交錯し時に入れ替わり、話は二転三転、更には似た名前の人物ばかりで読み辛いことこの上なしである。よほど注意して読まないと混乱しかねない。だが、復習に燃える犯人の用意周到さには驚かされる。普通ここまでやるかって感じだ。
気になるラストだが、帯で東野圭吾が推している割には大したトリックもなく驚きが少なかった。もう少し捻りが欲しいところだなぁ。
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